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2007/11/18

八日目④:フォッジャの想い、アモルーゾの想い、テデスコの想い

この日もフォッジャは笑わせてくれた。芝の上に歩幅よりもかなり広めに並べた輪の中をぴょんぴょんと跳ねていく練習が終わったときは、おもむろに輪を持ち上げるとそれをじっと眺めて何か企んでいる。
「フラフープか?フラフープをするのか、フォッジャ?」とワクワクする板貫さん。
しかしフォッジャは輪をいくつも拾うと、次々とコーンに向かって投げ始めた。
「輪投げか!そうくるかフォッジャ!」と私たちは大笑い。最初から最後までこんな具合だった。
フォッジャはいつもこうなのかな。それとも最後の決戦を前にチームの緊張を解きほぐそうとしているのかな。出場停止で自分はミラン戦に出られないから、チームのムードを明るくすることが自分に出来る唯一の貢献だと考えているのかもしれない。フォッジャを観察するのは今年初めてだから、彼がそういう健気な子なのかどうかよく分からないのだけど。

練習の最後はミニゲームで、マッツァーリ監督がレギュラー組にビブスを渡して歩いていく。監督から最後にビブスを差し出しされたのは昨日まで別メニュー練習だったアモルーゾ。声は聞こえないので二人の表情から会話を想像。
「え?僕、参加するんですか?マジですか?」と笑顔を浮かべたままビブスを受け取らないアモルーゾに「ちょっと流す程度にやってみようよ」と同じく笑顔で再びビブスを差し出すマッツァーリ監督。「えー、でもー」「まあまあまあ」と、ビブスを出して戻してのやりとの後、やっと緑のビブスを受け取ったアモルーゾ。今日も別メニューのつもりでいたのかな。前日練習だけで試合に臨むつもりでいたのかな。
ビブスをまとったアモルーゾはビアンキを支えるセカンドトップの定位置に入った。でも全速力のダッシュはせずに、あくまでも無理しないで流している。前後左右に忙しく首を振って、主に他のメンバーとの位置関係に気を配っている感じだった。ちょっとでも疑問があると、その都度プレーを止めて監督にあれこれ質問している。その度に丁寧に指示を出し、アモルーゾを納得させるマッツァーリ監督。
流しているだけと言ってもボールは来るので、いつものように高い位置でのゲームメイクを試みるが、当然ながら本調子からは程遠く、トラップはミスするし、パスもずれるしで、その度に悔しそうに天を仰ぐアモルーゾ。思うように体が動かない自分自身に苛立っているように見えた。
大丈夫だよ。あと一日あるから、きっと間に合うよ。
アモルーゾに対するエールというよりは、自分自身に言い聞かせるように何度も心の中で呟く私。
マッツァーリ監督もアモルーゾに自信を持たせようとしてか「いいぞー、ニコラ!」と頻繁に声をかけていた。アモルーゾの次に褒められていたのがランザーロ。てか、この日はみんな褒められていたな。
「マッツァーリくん、褒めまくりですね」と笑う板貫さん。そう、選手をとことん褒めて乗せるのがマッツァーリ監督のやり方なんだよね。
ゲームが終わったあともアモルーゾはマッツァーリ監督を捉まえて質問攻めにしている。他の選手たちは帰宅組と居残り練習組に別れた。

ベンケイ君がある限りレッジーナは俊輔を忘れないと思う

俊輔の置き土産のベンケイ君を使ってFKの練習を始めたのはビアンキとニールセン君。
えーと、二人ともプレースキッカーじゃないんですけど。
二人とも全然枠に飛ばなくて「ダメだ、こりゃ」と最初は思っていたけど、回数をこなすうちにビアンキのFKがだんだんとまともになってきてポストを直撃するまでになった。でもビアンキは30本以上蹴っていて、そんなに頑張っちゃって大丈夫なんだろうかと少し心配になる。大事な試合の前に利き足をあんまり疲れさせるなよー。

ベンケイ君で練習すべきプレースキッカーのテデスコは石塀にもたれてダレていた。
「こら!そんなところでズルズルしてないで、FKの練習をせんかい!」と突っ込む私たち。

手前にいるのはノヴァコビッチ

この時まだ私は知らなかったのだ。テデスコが来季カターニアへ移籍することが既に決定していたことを。
テデスコは翌日も、同じ場所で、同じ格好で、居残り練習を最後まで眺めていた。4年間を過ごしたサンタガタ。仲間の姿を、練習場の全てを、その目に焼き付けておきたかったんだね。一昨年のこの時期、俊輔は石塀の上で体育座りして、同じく居残り練習を眺めていたっけ。あの時の俊輔と同じことをテデスコがやっていたなんて、この時は知る由もなくて・・・。その胸の中にある想いに全然気付かずに野次を飛ばしちゃって、本当にごめんね、テデスコ。
南イタリア遠征記2007 | Comments(2) | Trackback(0)
Comment
移籍
Jリーグもそんな時期です。もうすぐ選手に来年度の契約が提示されます。
毎年この時期はつらいです。ええ。数年前までは、毎年3分の1近くメンバー変わっていましたから。
レッジーナなんて
毎年チームの半分以上が変わってしまいます。
しかもほとんど放映されないから、ニューフェイスを覚えるのも一苦労です。(^^;)

Jもそういう時期になりましたか。私もいろいろドキドキです・・・。
移籍って毎年胸が痛くなりますよね。
1シーズン自分の家族みたいに慣れ親しんできたメンバーがいなくなっちゃうのって激つらいです。
クラブも選手もファンも全員がハッピーになれる移籍なんて有り得ないし・・・。

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