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2007/08/01

三日目②:エンポリ×レッジーナ 試合中の風景

試合レポは現地で更新した過去のエントリー『セリエA第37節エンポリ×レッジーナ 3-0から引き分けに持ち込んだ!』を参照のこと。ここでは私の心の内側とか、カルロ・カステッラーニ(エンポリのスタジアム)の様子などを描写しますんで。
それと、炎天下のゴール裏で選手たちを励まし続けた(私と違って)根性のあるレッジーナのティフォージの映像はこちら。
empoli reggina



両チームの選手たちが一列に整列すると、ナルディーニに癒してもらったはずの緊張感が徐々に戻ってきた。

試合前のこの瞬間が結構好き

ピッチ上の定位置に選手たちがつき、試合開始のホイッスルを待つ。アモルーゾは頭から水を被ってきたらしく髪がぺちゃんこだ。まだハイレグにはなっていない。今日は念願のアモルーゾがハイレグになる瞬間を拝めるだろうか。と、この時はまだおバカなことを考える余裕があった。

サッカーは30度以上の陽気でやってはいけません

しかし、そんなのん気なことを考えていられたのは9分間だけだった。ヴァンヌッキのゴールでエンポリに早々に先制されてしまい肩を落とすレッジーナの選手たち。
エンポリファンのLukaさんの表現を借りると「ペナルティエリア左角ちょい外側あたりからカーブかけたミドルで、右ポスト内側を叩いてうまいことゴールイン」という実に美しいゴールだった。もちろん、その時は敵のゴールを賞賛する心の余裕なんてこれっぽっちも無かったけど。
周囲のエンポリファンが一斉に立ち上がって拍手する。もちろん私は座ったまま、ヴァンヌッキがコーナーフラッグに突き進み、いつもの釣りパフォーマンスを始めるのを呆然と眺めていた。

まだ大丈夫だよ。まだ1点だよ。
この失点でレッジーナは目が覚めるはずだから・・・。

しかし、前半21分と22分に立て続けにモーロとサウダーティに追加点を決められ私の心は凍りついた。目が覚めるどころか、いつものサッカーが全く出来ないレッジーナに打ちのめされた。
どうしちゃったの?こんなんじゃダメだよ。今まで死に物狂いで頑張ってきたっていうのに、ここにきて重圧に負けて動けなくなっちゃうなんて、そんなのダメだよ!
やっぱりホテルに行ってバスを見送ってあげればよかった。どんなに暑くても行くべきだった。どうして行ってあげなかったんだろう。激しい後悔が私を襲い始めた。
もちろん私が激励していればレッジーナが試合開始から素晴らしいサッカーを展開できていたはずだなんて、そんな大それたことは思っていない。だけど、ほんの一瞬でも選手たちを和ませてあげることは出来たはずだ。さっきナルディーニに笑顔を向けてもらって自分がどれだけ癒されたことか・・・。選手たちを励ますためにイタリアに来たはずなのに何をやっているんだろう私は。出来ることをしなかった自分に猛烈に腹が立った。
不甲斐ないプレーを続ける選手たちに対する怒りと、自分に対する怒りと、3-0にされてしまった絶望感とで、お通夜状態のハーフタイムに突入。15分間ただ石のように座っていた。

レッジーナの選手たちがロッカールームから出てくると、左隣のブロックの奥にいるレッジーナのポロシャツを着た子供の団体と、同じく左隣のブロックの比較的近くにいたオジサン二人組が、大声で次々と叫んだ。


Forza Reggina!!!


アモルーゾが振り向いて大きく頷いた。あ、片足ハイレグになってる・・・。
その後エンポリの選手が出てくるのを待っている間、なにやらフォッジャと真剣な面持ちで話し合うアモルーゾ。やってくれるかもしれない。

すぐにその予感は現実のものとなった。
後半7分、怪我明けでキレがなかったメスト君に代えて投入されたヴィジャーニがCKを頭で押し込んでゴール!1点返した!
今まで死人のように青ざめていたレッジーナサポが生き返って飛びあがった。バンザイしてピョンピョン跳ねる私をテレビカメラが追いかける。う、私の映像、どこかで流れちゃっているのかしら・・・。いいや、気にしない。
見違えるように動けるようになったレッジーナは、数分後に今度はヴィジャーニの低いクロスにアモルーゾが頭から突っ込んで2点目を奪った。

きゃぁぁぁぁ!1点差だぁぁぁぁ!!!

狂喜乱舞する私に周囲のエンポリサポが苦笑いする。しょうがねえな、このジャポネーゼって感じ。(笑)
しかし、レッジーナサポには優しいけど、レッジーナの選手たちには容赦なくブーイングを浴びせ始めるメインスタンドのエンポリサポたち。中でも最も多くのブーイングを浴びていたのがアモルーゾ。とにかく一番危険な動きをしていた。かなり際どいオフサイド判定でゴールが取り消されたときはフォーリジョーコー!!!の大合唱。私には理解できない汚い野次も飛んでいたみたいだけど、これだけ相手サポから警戒されるって光栄なことだよね。
因みにアモルーゾの次に野次を飛ばされていたのがマッツァーリ監督。近いから確実に声が届くからってのもあるんだろうなあ。

そして後半39分になんとレッジーナがPKをゲット!ヤッター!!!
だけど嬉しそうにボールを抱えるビアンキを見て少し不安になる。だって、今日のビアンキはイマイチ、いやイマサンくらいなんだもん。最近ほとんど点を取れていないし、このあいだ1回PKを外している。今日は絶対に失敗は許されないんだよ、ビアンキ・・・。
するとアモルーゾがビアンキの抱えているボールに両手をかけた。少しのあいだ向き合って、互いにボールを掴んだ状態で言葉を交わす二人。ビアンキは何度も首を振っている。どっちが蹴るのか揉めているらしい。結局アモルーゾが厳しい表情でビアンキからボールを奪ってセットした。それを見て安心する私。ビアンキには悪いけど、PKは勢いがある方が蹴ったほうがいいって・・・。
それでもアモルーゾがPKを蹴るときは心臓が口から飛び出すくらいドキドキした。
きっちり決めた!と思ったら、何故かやり直しの判定になって心臓が止まりそうになる。それでもアモルーゾは1回目と全く同じコースに冷静に決めてくれた。

追いついたよ・・・。レッジーナ追いついたよ。
3-0から3-3にしちゃったよ!!!

ヘナヘナと椅子にへたり込み「追いついた~」と泣き出す私を周囲のエンポリサポが温かい笑顔で振り返る。肩を叩いてくれた人もいた。同点にされちゃったのに、みんな優しくしてくれてありがとう。
左隣のブロックのオジサン二人組も嬉しさのあまり壊れていた。

グラッチェー!グラッチェー!

両手を広げて叫ぶオジサンに笑いが起こる。しょうがねえな、このレッジョのオヤジって感じ。(笑)
結局そのままドローで試合終了。残留に首の皮一枚繋がったレッジーナサポも、今日の引き分けでUEFA出場確定したエンポリサポも大喜び。双方のサポが選手の健闘をたたえて大きな拍手と歓声を送り、カルロ・カステッラーニは最高の雰囲気に。
MVPはもちろんアモルーゾ。ヒーローインタビューに応えるアモルーゾの姿が涙で曇ってよく見えなかった。

最高にステキだったアモルーゾ

南イタリア遠征記2007 | Comments(2) | Trackback(0)
Comment
わわ、
文中リンクありがとうございました。なんか恥ずかしいですけど(笑)
てか、あんな一見エンポリと無関係っぽい記事の折りたたんだ底の底に隠しておいた部分をしっかり見られていたとは…(^_^;;

たまーにしかゴールしてくれないヴァンヌッキの生釣りパフォを、初めて行ったエンポリの試合で(しかもアウェイ側応援で)目撃しちゃうなんて、すごい希少な経験だと思います~(爆)羨ますぃ。
って、今なら笑って言えますよね(笑)

炎天下を20分歩いて選手たちを見送りに行く… 私も絶対できないな(^_^;<典型的ナマケモノ
でも、激しく後悔というのはすごくわかる気がします。ハッピーエンドでよかったですね。

それにしてもいい席ですな~。上の2枚の画像いただいて行きます♪
隅々まで読んでいますんで(笑)
たとえ折りたたんだ底にあろうとも、Lukaさんの記事は面白いので全てに目を通しております。

イグリさんのゴール、日本に帰ってきてからですね。そういえば美しいゴールだったなあと思い出したのは(爆)
ええ、噂の釣りパフォを生で拝めて貴重な体験をさせていただきました。
来年5月にレッジーナvsエンポリがあるので、今度はレッジョでエンポリの試合を見ることになりそうです。
またイグリさんのゴールを見たいような、見たくないような・・・。
やっぱりレッジーナ戦ではなるべくゴールしないでください。お願いします。(^_^;)

>上の2枚の画像いただいて行きます♪

どうぞどうぞ。エンポリサポのハダカ率が高くて、そちらの応援も力が入っていたのがよく分かりますよね。
ほんと小さいけどステキなスタジアムでした。あのほのぼのとした雰囲気、癖になりそうです。

いや、ほんとハッピーエンドでよかった・・・。
ハッピーエンドじゃなかったら遠征記書けなかったかも知れません。

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